ここから出ずに、一生を過ごせるのか。

"独立国家"

そんな言葉が頭によぎった、UR高島平団地。

"無印良品"とのコラボレーション、高度成長期の象徴。いろんな言葉でこの団地を装飾することができる。

団地の中に住居はもちろん運営自治体、学校、ショッピングセンター、レストランまで、なんでも揃う。

 

久保寺健彦氏作の「みなさん、さようなら」という小説がある。

主人公が団地で友達を作り、恋をし、働き、団地の中だけで一生を過ごす決意をするが月日が経つうちに孤独と葛藤が生まれ、その中で伸びやかに成長する姿を描く...といった話だ。

​それってこの団地のことじゃない?同級生は何人くらいかはいるだろうし、なんなら団地のなかで職もあるかもしれない。それほどの「国」がこの団地の中に今も完成している。

一棟々がそれぞれにその土地の性質や日照権、いろんなものが絡み形が異なっている。建設当時の最先端の土木技術と工夫が肌で感じることができる。

高島平団地について

東京都板橋区高島平

総戸数:賃貸住宅8,287 戸、分譲住宅1,883 戸

管理開始年度:昭和47年

住戸型式:1DK~3DK (30㎡~56㎡)

交通アクセス

最寄駅:都営地下鉄三田線 高島平駅

昭和40年代につくられたマンモス団地の中で最も都心に近いという立地条件から、入居応募が殺到したという「高島平団地」。

広大な敷地に広がる団地の棟々。​

団地内には松坂屋ストア、東武ストアなどの大型スーパーをはじめ、各種店舗が並ぶショッピングエリアが充実。また建設当初から「自治会」の権限が強く、その世代が現役という珍しい一面もある。

UR

TAKASHIMADAIRA

作品撮

1/2

1/2

1/2

UR

TAKASHIMADAIRA

団地巡り

「東洋一の団地王国」

都営三田線は不遇の路線と言われている。

都心へ遠回りになると東武東上線へ直通できず、伊豆方面への投資により東急へも直通できず。しかし都営は着々と路線を北へ、板橋方面へ伸ばし、今や東急目黒線と相互直通運転、更に相鉄への乗り入れも予定されており、8両編成化によって、優良路線へと上り詰めた。

そんな都営三田線を板橋方面へ揺られ、「高島平駅」を降りるとそこは、甘美なる団地帝国の世界。

「高島平団地」

昔は東洋一のマンモス団地と称され爆発的な人気を博し、経済成長期以降自殺の名所となってしまい、暗い一面を残しながらも、MUJIのリノベーションプロジェクトや都心回帰などによって若者の入居率も向上し、「東洋一の団地王国」は再び、その名を欲しいままにしようとしている。
 

​団地は、永久不滅なのだ。

永山団地と違い、丘陵に寄り添う構造のため変則的な並び。

​丘を登る階段が随所にあり、棟と棟の間には団地全体を見渡せそうな渡り廊下がある。

DSC_6151.jpg

「団地帝国の要塞と。」

高島平中央部、V字棟。陽の光が美しく棟の壁面に降り注ぎ、さながら要塞のような雰囲気を醸し出す。

均一になラム窓、自殺防止用に設置された柵は意匠的に丸く加工され、錆び、塩ひとつまみ程度の荒廃感が漂う。また等間隔の配管の意匠も美しく、初めてこの棟を見たとき「なんてすごいんだ」と感動した記憶が今でもある。

1/1

団地近影

他の団地は下記より、ぜひ。