多摩丘陵に寄り添う、団地のあるべき姿。

"丘の上の要塞"

そんな言葉がよく似合う、UR百草団地。

永山団地、貝取団地の並んで、多摩ニュータウン団地群のなかで抜群の知名度を誇る。

 

小路幸也氏作の「残される者たちへ」という小説がある。

東京でデザイン事務所を経営する主人公のもとに、同窓会の通知が届く。主人公の通った小学校の子供たちは、ほぼ全員が同じ団地で育った子供だった。...といった話だ。

同じ学校に同じ団地のこどもたちが一同に通う風景....それはこの百草団地でも容易に想像される光景であろう。

一棟々が多摩丘陵に寄り添うように連なる、多摩ニュータウンのあるべき姿。建設当時の最先端の土木技術と工夫が肌で感じることができる。

百草団地について

多摩市和田、日野市百草

総戸数:2,028 戸

管理開始年度:昭和47年

住戸型式:1LDK~3DK/43㎡~59㎡

交通アクセス

最寄駅:京王線高幡不動駅よりバス7分、徒歩20分

緑豊かな丘陵地に広がる「百草団地」。

駅から遠いが、豊かな住環境からファミリー層も多い。​

団地内にはアーケードの商店街が広がり、広い遊歩道を軸としたまちづくりで、有名な団地。

貴重なセットバック棟が近年まであり、その道のマニアにも人気。

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MOGUSA

作品撮

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団地巡り

「セットバック棟に想いを馳せる。」

京王電鉄(旧京王帝都電鉄)の現本社は東京都多摩市である。

京王高幡不動駅・百草園駅・聖蹟桜ヶ丘駅からクリームに赤青のボーダーが入った京王電鉄バスへ飛び乗り、坂道の揺れに体を預ける。

20分も走ると、多摩丘陵に寄り添った優しい白色の団地の棟々が姿を表す。永山団地・諏訪団地等と似た、優しく少し荒廃的で、角張った公団らしい住居棟表示フォント。

「公団百草団地」

稲荷塚古墳の傍ら、帝京大学の至近に聳える百草団地。

​多摩ニュータウン黎明期より存在する、「由緒正しき団地」だ。

永山団地と違い、丘陵に寄り添う構造のため変則的な並び。

​丘を登る階段が随所にあり、棟と棟の間には団地全体を見渡せそうな渡り廊下がある。

「セットバック団地と青春」

団地北側、多摩丘陵の強烈な斜面に張り付くセットバック棟。

公団職員用の住宅として使われていた。バルコニー付きの豪華な棟棟は、さながら地中海に面した白い建築を思わせる。現在は解体され、現存しない。この棟々の周りでも、子供が遊び、思春期の男女が寄り添い、高齢者が穏やかに散歩していたのであろう。

​※現存しません。

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団地近影

他の団地は下記より、ぜひ。